自分史の書き方ヒントその2

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アイデアはすぐにメモ

ふと思いついたアイデアは忘れてしまうのも急です。

わたしのことで恐縮ですが、仕事の企画などを考えているとき、何かの拍子で突然アイデアが思い浮かぶことがあります。道を歩いているとき、電車に乗っているとき、風呂に入っているとき。

「このアイデア使える。あとで記事に盛り込もう!」。その時はいそいそそう思うのですが、少しほかのことに気をとられているうち、気づけば頭の中にはアイデアがあったという気配が残るだけで、アイデア自体はどこかに消えうせてしまっていることがあります。あわてて懸命に記憶の底をさらい、再び見つけられることもあるのですが、そのまま見つからないままとなることもあります。そんな経験を繰り返してわたしはこまめにメモをとるようになりました。


メモをとり始めるといったん思いついたアイデアを忘れなくなるのはもちろんですが、たとえメモのような簡単なものでも文章にすることで頭の中で渾然としていた考えを整理することにつながります。また、後で読み返したときにアイデアと別のアイデアの間に意図しないつながりが見つかることもあり、そこでさらに新たな展開が生まれることもあります。単なる備忘録以上の活用も可能なのです。


メモのとり方ですが、すでに起動しているパソコンの前に座っているなら、そのままキーボードで打ち込めばすみます。しかし、これからパソコンを立ち上げるのであれば、数分待たねばなりません。この数分がやっかいなのです。何度か繰り返すうち、だんだん面倒になり、「また今度にしよう」と後回しにし始めます。そしてやっとパソコンを立ち上げたときには、アイデアはまた気配だけとなっているのです。ひどいときには気配さえなくなっていて、あとから「そういえば…」と思い出したりするのです。

そこで昔ながらのノートの登場です。わたしは取材には一般的なB5判ノートを使いますが、アイデアのメモ用にはどこへでも持ち歩けるようにと、A6判(5号、148mm×105mm)のノートを使います。このサイズであれば上着の内ポケットにも入るので常に身に付け、アイデアが浮かんだらすぐにメモをすることができるからです。

そしてメモはなるべく具体的に書くのがコツです。あくまでメモですから、そんなに長く書く必要はないのですが、あまり簡単に書きすぎるとあとで書いた自分でさえ、何のメモだったのかわからなくなることがあります。後から読んでもわかるように、そのアイデアを思いついた前後のこともあわせて書いておくといいでしょう。


また、わたしは最近ノートの代わりに携帯電話もよく使います。電車でつり革につかまっているときにノートにペンで文章を書き込むのは少々面倒ですが、携帯電話であれば片手で簡単に文章を打つことができます。そして打ち終わった文章は自分のパソコンにメールで送り、次にパソコンを立ち上げ、メールチェックをしたときにそのメールを企画メモに追加するのです。この方法は携帯電話とパソコンの2ヵ所にメモが残るので紛失しにくいというメリットもあります。

わたしは携帯電話で文字を打つのが遅いので、紙のノートも併用していますが、すばやく文字を打てる方なら紙のノートを使わず、携帯電話だけをメモ帳として使うこともできるでしょう。

とにかく思いついたらすぐにメモしておくと原稿執筆はかなり楽に進みます。ぜひメモの習慣を身に付けることをおすすめします。




全体を貫く切り口を設定

自分史執筆を思い立ち、いきなりパソコンや原稿用紙に向かうのはあまりお勧めできません。知らない土地を目的地までの道順も考えずにおおまかな方向だけを頼りに歩くようなものだからです。

もちろん、人生は予想もしないハプニングの連続ですから、自分史執筆も道に迷ったり、寄り道したりする軌跡のおもしろさを読者にそのまま見せるという手もあるかもしれません。また、実際に書き始めてみると、当初の構想を改めたくなるケースも出てくるでしょう。

だからといって最初から何の準備もせずに書き始めると、それだけ無駄が多くなるおそれがあります。やはり、最初に全体の“見取り図”を描いてからスタートする方が合理的に作業を進められますし、最終的に読者にもわかりやすい作品となるでしょう。


そこでまず全体を貫く切り口をひとつ作ります。何を中心に書くかということをあらかじめ自分自身に言い聞かせておくのです。家の建築でいえば、大黒柱のようなものをまず立て、そしてその周囲に他の柱や梁、壁を配置していくようなイメージです。

また、中心になるものを決めるというと、仕事を中心に書く、家庭生活を中心に書く、趣味を中心に書くといった切り口を思い浮かべられるかもしれません。これはこれで十分おもしろい切り口なのですが、切り口はほかにもたくさんあります。これまでの人生の中で強い印象を与えられた人々との出会いについて書く、自分が下してきたさまざまな決断について書く、社会的な大事件とそれに対する見解や自分への影響について書くといったことも可能です。ご自身のこれまでを振り返り、自分にとって最適な切り口を探しましょう。


切り口を用意することで、途中で執筆に行き詰まっても早い段階で次の道を見つけ出しやすくなります。また読者にとってもテーマが明確であるほうが流れを把握しやすく、感情移入も容易になるでしょう。




「起承転結」に分ける

切り口を決めたら次に全体を起承転結の4章に分けましょう。一気に長い原稿を書き上げるのはなかなか難しいものです。長い原稿をいくつかの部分に分け、それぞれの部分ごとに完成させていくことで文章はずっと書きやすくなります。


どうやって分けるのかですが、仕事での出来事を軸にするなら、たとえば会社員時代、独立開業期、販路拡大期、事業承継期といった具合に分けられます。あるいはプロジェクトなど手がけた仕事ごとに分けたり、経験した役職ごとに分けたりすることもできます。また、家庭生活を軸にするなら、学生時代、就職と結婚、子供の誕生と成長、自宅の購入や家族のきずなといった具合に分けることが考えられます。


ただ起承転結は便宜的なものです。自分のこれまでを振り返って、起転結の3章がしっくりするというならそれでもかまいませんし、起承転転結の5章でもかまいません。とにかくいくつかの部分に分けることで作品の展開がコントロールしやすくなるのです。

そして分けた起承転結のそれぞれの部分をさらに起承転結に分けます。つまり、「起」の中にもう一度起承転結を作り、「承」の中にもう一度起承転結を作るわけです。もし、長い原稿を予定している場合には、さらに各部分の中に起承転結を作ってみるのもいいでしょう。


このように起承転結を入れ子構造にして全体を構成していくことで、文章はぐんと書きやすくなります。他方、そうした構成とすることで文章にメリハリや緊張感が生まれますから、読者にとっても読みやすさ、おもしろさが増し、歓迎される作品となるはずです。